骨盤の歪みと不妊の関係|東洋医学と最新医学からみた妊娠力アップの方法
妊活をしている方の中には「病院での検査では大きな異常がないのに、なかなか妊娠できない」というお悩みを抱える方も少なくありません。その背景には 骨盤の歪みや血流の滞り が深く関係している可能性があります。この記事では、西洋医学と東洋医学の両面から骨盤の歪みと不妊の関係を解説し、さらに鍼灸がどのように妊娠力アップに役立つのかを詳しくご紹介します。
骨盤と妊娠の深い関係
骨盤は、子宮・卵巣をはじめとする生殖器を支える大切な場所です。
解剖学的にみても、骨盤の中には 子宮動脈や卵巣動脈、骨盤内静脈叢 といった血管や、骨盤神経叢と呼ばれる自律神経のネットワークが存在します。これらはすべて「卵子の質」「排卵」「子宮内膜の厚み」「着床」といった妊娠に直結する機能に関わっています。
つまり、骨盤が歪むことで血流や神経伝達が妨げられると、妊娠しやすい環境が阻害されてしまうのです。
骨盤の歪みがもたらす影響
1. 血流の低下
骨盤は子宮・卵巣を含む骨盤内臓器を収める「器」のような存在です。骨盤が歪むことで、骨盤周囲の筋肉(梨状筋、大腰筋、腸骨筋など)が過度に緊張し、骨盤内を走行する血管を圧迫してしまいます。特に 子宮動脈や卵巣動脈の血流が低下 すると、
- 卵胞の発育に必要な酸素や栄養が不足
- 子宮内膜が十分に厚くならず、着床環境が整わない
- 黄体機能が弱まり、高温期が短くなる
といった影響が出やすくなります。
実際に「子宮動脈血流が少ない女性は妊娠率が低下する」という研究報告(Steer et al., 1992)があり、骨盤の歪みが間接的に妊娠率へ影響することが示唆されています。
2. 自律神経の乱れ
骨盤内には「下腹神経叢」や「骨盤神経叢」と呼ばれる自律神経のネットワークが広がっており、子宮・卵巣の働きをコントロールしています。骨盤の歪みは姿勢の崩れや筋緊張を引き起こし、神経の伝達を妨げる可能性があります。
特に、ストレスや交感神経優位の状態が続くと、血管が収縮し、子宮・卵巣への血流が減少します。これは東洋医学でいう「気滞」「瘀血」とも重なる現象です。
結果として、
- 排卵が不安定になる
- 高温期が短縮する
- 生理周期が乱れる
といったホルモン分泌のトラブルにつながり、不妊の要因となり得ます。
3. 子宮の位置異常
正常な状態では子宮は軽く前傾していますが、骨盤が歪むと子宮が 過度に前傾・後傾 したり、左右に傾いたりすることがあります。これにより、受精卵が着床するための「ベッド」である子宮内膜の環境が不安定になります。
また、子宮の位置がずれることで、月経血の排出がスムーズにいかず、月経痛や瘀血(血の滞り)を引き起こすこともあります。これは結果的に着床の妨げや妊娠率低下に関わる可能性があります。
西洋医学の分野でも「子宮後屈と不妊の関係」が研究されており、一部のケースでは着床率低下との関連が報告されています。
医学的エビデンスからみる骨盤と妊活
近年、不妊治療の分野では「骨盤周囲の血流」や「骨盤の柔軟性」が妊娠率に深く関わっていることが、複数の研究で明らかになってきています。
骨盤は子宮・卵巣を支える重要な器官であり、そのアライメント(位置のバランス)が乱れると血流や神経の働きに影響を及ぼし、結果として妊娠しやすさにも直結してしまうのです。
1. 子宮血流と妊娠率
体外受精(IVF)の分野では、子宮動脈の血流が妊娠成立に大きく関わることが報告されています。
Steerら(1992)の研究によれば、子宮動脈の血流が低い女性は、血流が良好な女性と比較して妊娠率が有意に低下することが示されました。つまり、子宮への十分な血液供給がなければ、受精卵が着床してもその後の発育が難しくなる可能性が高いのです。
2. 骨盤アライメントと月経痛・不妊の関連
骨盤が歪むと、周囲の筋肉が緊張し血管や神経が圧迫されます。この状態は子宮や卵巣の血流を阻害し、月経困難症や排卵障害、不妊に関連することが複数の臨床研究で報告されています。
特に、仙腸関節や腰椎の歪みがある女性は、骨盤内の血流が滞りやすく、骨盤周囲の筋緊張が慢性的に続くことが確認されています(Yamamoto et al., 2015)。このような状態は「慢性的な骨盤内うっ血(pelvic congestion)」を引き起こし、妊娠を妨げる要因の一つになると考えられています。
3. 子宮内膜の厚みと妊娠率
妊娠の成立には「受精卵が着床できるふかふかのベッド」が不可欠です。それが子宮内膜です。
Gonen & Casper(1990)の研究によれば、子宮内膜の厚みが7mm未満の女性では妊娠率が有意に低下することが示されています。内膜はエストロゲンの作用によって増殖しますが、その栄養と酸素を届けるのは血液です。血流が不足していれば内膜が十分に厚くならず、着床環境が整わないのです。
東洋医学からみた骨盤と妊娠力
東洋医学では「骨盤の歪み」という概念は直接的には存在しませんが、それに近い考え方として 「気・血・水の巡り」 が重要視されます。妊娠力を支えるためには、エネルギーである「気」、生命活動を維持する「血」、そして体内の代謝や潤いを担う「水」がスムーズに巡っていることが必要です。
このうち特に「血」の滞りは、子宮や卵巣の働きを弱め、妊娠しにくい状態を招くとされています。
1. 瘀血(おけつ)と妊娠の関係
瘀血とは「血の流れが滞っている状態」を指します。
主な症状
- 月経痛が強く、鎮痛剤が手放せない
- 経血にレバー状の塊が混じる
- 顔色が暗く、くすんで見える
- 手足や下腹部の冷えが強い
瘀血の女性は、子宮内の血流が悪いため「受精卵を迎え入れるベッド(土台)」が整いにくく、着床率の低下や流産のリスクと関連すると考えられています。
西洋医学的に表現すれば「骨盤内血流の不足」や「慢性的な子宮内膜の循環不全」に相当し、実際に 子宮血流が低い女性ほど妊娠率が下がる という報告(Steer et al., 1992)とも一致します。
2. 気滞(きたい)とストレス
気滞とは「気の流れが悪い状態」で、現代的に言えば ストレスによる自律神経の乱れ と近い現象です。
主な症状
- 月経周期が乱れやすい
- 胸やお腹が張るような不快感
- イライラや気分の落ち込み
- 喉の詰まり感(梅核気)
精神的ストレスが強いと交感神経が優位になり、血管が収縮して子宮や卵巣の血流が低下します。
東洋医学では「気滞が血を動かさない」と表現し、結果として瘀血につながるとされます。つまり、気の流れが滞ると血流も停滞し、妊娠に必要な栄養が卵巣や子宮に届かなくなるのです。
3. 血虚(けっきょ)と卵子の栄養不足
血虚とは「血が不足している状態」を意味します。
単に貧血とは限らず、体を養う「血の質や量」が不足している状態です。
主な症状
- 顔色や唇が青白い
- 月経血の量が少ない、色が淡い
- 動悸やめまい、立ちくらみがある
- 疲れやすく体力が続かない
血虚になると子宮や卵巣に十分な栄養が届かず、卵胞の発育が遅れたり、排卵しても質の良い卵子が育ちにくくなる可能性があります。西洋医学的には、慢性的な鉄不足や低エストロゲン状態が背景にあることも多く、これが卵胞の成長や子宮内膜の厚みに影響を及ぼすことが知られています。
骨盤矯正と鍼灸が妊活に役立つ理由
骨盤矯正の効果
- 子宮・卵巣への血流改善
骨盤が歪むと血管やリンパ管が圧迫され、骨盤内の血流が滞ります。血流不足は子宮内膜の成長を妨げたり、卵子の発育に必要な栄養が届きにくくなる原因となります。骨盤矯正によってアライメント(骨格のバランス)が整うと、血管の圧迫が解消され、子宮や卵巣へ十分な血流が届きやすくなります。 - リンパの流れがスムーズに
骨盤周囲は下半身のリンパが集中する場所でもあります。歪みや筋肉の緊張でリンパの流れが滞ると、老廃物が蓄積し、冷えやむくみの原因となります。骨盤矯正によって腰回りや股関節の可動域が広がることでリンパ循環が促され、代謝が高まり、妊娠に適した身体環境へと整っていきます。 - 自律神経とホルモンバランスの安定
骨盤の歪みは腰椎や仙骨周囲の神経に影響し、自律神経の働きを乱すことがあります。自律神経が乱れると視床下部—下垂体—卵巣系(HPO軸)に影響し、排卵やホルモン分泌が不安定になる要因になります。骨盤矯正で姿勢や筋肉のバランスを整えることで、自律神経の働きが安定し、ホルモンバランスも整いやすくなるのです。
鍼灸によるアプローチ
鍼灸は骨盤周囲の血流改善に直結するアプローチとして、多くの研究でもその効果が示されています。
- 子宮動脈血流の改善(医学的根拠)
スウェーデンの研究(Stener-Victorin et al., 1996)では、鍼灸治療によって子宮動脈の血流抵抗が低下し、子宮への血流が増加することが確認されています。これにより子宮内膜が厚くなり、着床しやすい環境を整えることが可能になります。 - 自律神経の調整
鍼刺激は交感神経の過緊張を和らげ、副交感神経を優位に導きます。交感神経が優位だと血管が収縮し、子宮や卵巣の血流が減少してしまいますが、副交感神経が働くことで血管が拡張し、血流が改善されます。妊活中のストレスによる自律神経の乱れにも、鍼灸は有効とされています。 - 局所血流の促進
鍼で刺激するツボ(例:三陰交・関元・気海)は、子宮や卵巣の血流を高める代表的なポイントです。これらのツボを刺激することで毛細血管が拡張し、栄養や酸素が効率よく供給されるため、卵胞の発育や子宮内膜の成熟が促されます。 - ホルモンバランスの安定
鍼灸は視床下部-下垂体-卵巣系(HPO軸)に作用するとされます。具体的には、排卵のタイミングを整えたり、黄体機能をサポートすることで高温期を安定させる効果が期待できます。これは、血流改善と自律神経の調整によってホルモン分泌がスムーズに行われやすくなるためです。
骨盤の歪みは血流や自律神経の働きを妨げ、不妊の一因となることが最新研究でも明らかになっています。東洋医学ではこれを「瘀血」や「気滞」と捉え、鍼灸によって改善を図ってきました。実際に、鍼灸や骨盤矯正は子宮・卵巣の血流を改善し、妊娠率を高めるサポートになることが論文でも示されています。
妊活に行き詰まりを感じている方は、ぜひ鍼灸や骨盤矯正を取り入れて「妊娠しやすい体づくり」を始めてみてください。
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