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【卵子凍結と妊活】妊娠率を高めるために今できる身体づくりと鍼灸の役割

近年、卵子凍結は「将来の妊娠に備える選択肢」として注目されています。ライフスタイルやキャリアの多様化により、「今は妊娠を望めないけれど、将来的には子どもを持ちたい」と考える女性が増えています。
しかし、卵子凍結さえすれば必ず妊娠できるわけではありません。実際の妊娠率や出産率には限界があり、また年齢による影響も大きく受けます。

そこで大切なのが、卵子凍結を行う前に身体を整えておくこと
鍼灸をはじめとする体質改善のアプローチは、より多くの質の良い卵子を得るために有効です。
本記事では、卵子凍結の医学的データと東洋医学的な視点から、未来の妊娠率を高める方法について詳しく解説します。



卵子凍結とは?基礎知識

卵子凍結は、排卵誘発剤を使って卵子を複数採取し、それをマイナス196℃の液体窒素で凍結保存する技術です。
保存期間に制限はなく、数年〜10年以上経ってから使用することも可能です。将来的に妊娠を希望する際、凍結卵子を融解し、体外受精(顕微授精)によって受精・胚移植を行います。

この技術の進歩により、卵子凍結は「がん治療などで卵巣機能が低下するリスクがある女性」だけでなく、「将来の妊娠を見据える健康な女性」にも選ばれるようになりました。


妊活 鍼灸

医学的にみる卵子凍結の妊娠率

卵子凍結後の妊娠率・出産率は、年齢と卵子数に大きく左右されます。

融解後のデータ

  • 卵子の融解後生存率:約85〜95%
  • 顕微授精による受精率:約60〜80%
  • 卵子1個あたりの出生率:約4.5〜12%

つまり、卵子を10個凍結しても、必ずしも出産に至るとは限りません。



卵子の質を高めるには「身体づくり」が重要

医学的なデータが示す通り、卵子凍結の成功は卵子の数と質に依存します。
数を増やすためには排卵誘発が必要ですが、良質な卵子を育てるためには日頃の身体づくりが欠かせません。

東洋医学の視点からみた卵子の質

東洋医学では「気・血・腎(じん)」が女性の生殖力を支えていると考えます。

  • 腎(じん):生殖の根本。腎が充実していると卵巣機能が高まり、卵子の質も良くなる。
  • 血(けつ):子宮・卵巣に栄養を運ぶ。血の巡りが悪いと卵胞が十分に育たない。
  • 気(き):生命エネルギー。気が不足するとホルモンバランスや排卵リズムが乱れやすい。

つまり、「腎を補い、血を巡らせ、気を整える」ことが卵子の質を高める土台となります。




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鍼灸でできる身体の整え方

鍼灸は自律神経や血流に働きかけ、ホルモンバランスを安定させる効果が期待されます。卵子凍結前に鍼灸を取り入れることで、次のようなメリットがあります。

  1. 卵巣・子宮の血流改善
    → 卵胞が育ちやすく、採卵でより多くの卵子が得られる可能性
  2. ホルモンバランスの安定
    → 排卵誘発の効果をサポートし、質の良い卵子が採れやすい
  3. 自律神経を整える
    → 採卵やホルモン治療によるストレスや副作用の軽減
  4. 体質改善
    → 冷えや月経不順の改善は、将来の妊娠・出産にもつながる









実際に鍼灸で卵子の質は良くなるのか、そのメカニズムについて医学的な研究結果に基づき、西洋医学の視点と東洋医学の観点から説明します。





医学的に鍼灸が卵子の質改善に有効であることを示した研究

1) 卵巣・子宮への血流改善(微小循環の改善)

  • 鍼刺激は末梢および局所の血管拡張を促し、一酸化窒素(NO)やカルシトニン遺伝子関連ペプチドなどの血管弛緩物質の放出を誘導するとされます。これにより骨盤内(子宮・卵巣)への血流が改善され、卵胞へ栄養と酸素が十分に届きやすくなることが示唆されています。
  • 臨床では鍼灸により子宮内膜の血流や容積が改善される報告があり、採卵時に良質胚の数が増加するというデータも複数存在します。

2) 酸化ストレスの低下・グラニュローザ細胞保護

  • 卵胞内の酸化ストレスは卵子の質低下に直結します。動物実験では電気鍼(EA)が卵巣の酸化ストレスマーカーを低下させ、グラニュローザ細胞(卵胞を支える細胞)のアポトーシス(細胞死)を抑制することで卵巣機能を保護する結果が示されています。これにより成熟卵の割合や胚発育が改善する可能性が示されています。

3) ホルモン軸(HPO軸)への調整効果

  • 鍼刺激は視床下部―下垂体―卵巣軸の機能に影響を与え、FSHやLHなど生殖ホルモンの調整に寄与することが示唆された研究があります。動物・臨床の一部研究では鍼灸がAMHやFSHなどの指標を改善した報告もあり、結果として卵胞の発育パターン改善につながる可能性があります。

4) 代謝パスウェイの調節(PI3K/AKT, IRS-1/PI3K/GLUT4など)

  • 細胞レベルでは、鍼灸・電気鍼がPI3K/Akt 経路を介してグラニュローザ細胞のアポトーシスを抑える、あるいはIRS-1/PI3K/GLUT4経路で代謝改善を促し胚発育を助けるなどのメカニズムが示されています(動物モデルと一部臨床試験)。これらは卵子・胚の質を分子レベルで改善する可能性を示します。

5) 腸内フローラや鉄代謝への影響(間接的経路)

  • 最近の研究では電気鍼が腸内細菌叢を変化させ、卵巣の鉄代謝(Fe2+の蓄積)や炎症を改善し、それが卵巣機能の改善につながる可能性が示されています(動物研究)。ヒトでの確認はまだ発展途上ですが、全身的な代謝改善が卵子の環境に及ぼす影響を示唆しています。




【東洋医学的視点から鍼灸が卵子の質改善に有効な理由】

「腎(じん)」:生殖の根(生理学的対応)

東洋医学で腎は「先天の根源」であり、生殖・成長・発育と深く結びつきます。腎が虚すると生殖機能(卵巣の力、卵子の充実)が低下するとされ、腎を補う(補腎)療法は生殖力を支える基本的施術になります。現代生理学で言えば、腎機能やホルモン軸の安定、酸化ストレスの抑制などと重なる要素です。

「血(けつ)」と「巡り」

卵胞は「血の栄養」を必要とします。血の循環不良(冷え・瘀血など)は卵胞発育不全に直結します。鍼灸は局所・全身の血流を改善し、瘀血を取り去る(循環を改善する)ことで卵胞に十分な栄養と酸素を届けるという東洋的ロジックに則ります。これが「卵子の質」が上がる臨床感覚に繋がっています。

「気(き)」の調整と自律神経

気の不足・滞りはホルモン調節や自律神経のアンバランスとして現れやすく、排卵リズムや卵胞発育に悪影響を与えます。鍼灸は自律神経を調節(副交感神経優位へ)し、ストレスホルモン(コルチゾール等)を下げることで、ホルモン環境をより卵胞に有利な方向へ整える、と説明できます。これらは西洋医学で観察されるホルモン安定化やストレス軽減と整合します。



鍼灸は卵子の「質」を直接“変える”のではなく、卵巣・子宮の環境(血流・酸化ストレス・ホルモン軸・自律神経)を整えることで、良質な卵子が育ちやすい条件を作るものです。現在も臨床研究の蓄積が増えつつあり、とくに高年齢者や卵巣予備能が落ちている方で有益性を示す研究が出ています。


採卵を予定している場合、遅くとも採卵の2〜3ヶ月前から定期的(週1回〜2週に1回)に身体を整えると、卵胞発育期(約3か月間)に間に合う可能性が高まりますよ!



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